日野原重明の100歳からの人生

2012年9月21日

日本における「100歳以上」の急増

 去る9月14日の日本経済新聞の夕刊には、大きなスペースをとって、今年の敬老の日を前に、100歳以上の日本人の数が5万人を突破したことを大きく報じていました。

 私は10月4日に満101歳になりますから、このリストの一人でもあるわけです。昨年秋の統計では、日本中の100歳以上の人口は4万7756人でしたが、今年は3620人増加して5万1376人になりました。

沖縄が長寿と言われていたが

 日本では、長年沖縄県民が世界一長寿とされ、100歳以上の男女が大勢いましたが、沖縄の人たちの古来の食生活が、駐留しているアメリカ人の食事の影響を受けたために平均寿命が下がり、かえって内地のほうが平均寿命が増してきました。

 ところで、100歳以上人口10万人当たりの人数を各県別に調べると次のようになります。

 上位から述べましょう。高知が78.50人で1位、島根が77.81で2位、山口が67.27人で3位、鹿児島が65.80人で4位、そして沖縄が62.88人でようやく5位を保っているのが現状です。

 下位についてはどうでしょうか。

 最下位が埼玉の23.09人、次いで愛知が25.49人、千葉が28.23人、神奈川が29.23人、そして栃木、大阪の30.40人とつづきます。

 以前から人口10万人当たり人数では西日本に多い傾向がつづいていますが、今回も上位10県は中国地方以西の各県が占めており、100歳以上の人数は西に高く、東に低いという西高東低型を示しています。

最高齢の木村さんは「腹八分」、私は「腹七分」

 ところで、日本国内の最高齢者は、京都府京丹後市の木村次郎右衛門さん(115歳)ですが、この方は男性の世界最高長寿者でもあり、このことは日本の誇りともいえましょう。

 さて、一般の人は、長寿者に対して「何を食べていますか」という質問が多く、私もこれまで何度も尋ねられてきました。木村さんは長男の妻(83歳)と孫の妻(59歳)との3人暮らしで、足がやや不自由で立ち上がるときには介助が必要で車椅子の移動が多いそうですが、食事は粥(かゆ)食、小食で腹八分目、それが長寿の秘訣だといわれます。

 貝原益軒の長寿のコツも腹八分といっていますが、満101歳で世界を駆け巡っている私の食事のスローガンは「腹七分」。日常、自動車での移動がほとんどで、ジムに行って運動をする時間のとれない私の1日の摂取カロリーは1200キロカロリーです。健康を維持するには、30歳の時の体重を生涯つづけること、そのためには私の場合、腹七分目を守っているわけです。

 なお、女性の国内最高齢者は114歳の大久保琴さんで、息子と共に高齢者施設で暮らしておられること。100歳以上の日本人がどんどん増えるにつけ、その恵まれた長寿を生き生きと送れるような環境を整えることも考えてみなければならないと思います。


コメント

このランキング単純に比べられないよ!
[若大将]2012年9月29日

埼玉や千葉が人口10万人中、100歳以上が少ないのは、県民の年齢構成が若いからおのずと少なくなるんだよ。

やわらかくてとろけるようなジューシーさ
[量が入るのは当たり前]2012年9月26日

まったく同感です。
リタイアメント地区などを構築して、昔話をききに子供達をつれていきたいです。

やはり歳を重ねた人の生活に触れるっていいことだと思います。
自分が若いからという思い込みを正してくれます。わたしの子供も研修にいかせました。
世の中の文句ばかりだったのが、次第に落ち着きをもつようになってきています。

100歳を越えるかたの力はすごいものがあると思っています。祖母も100歳目前での他界でしたけど、そこから教わった事は沢山あります。

食べ物の食べ方ではなく、もったいないという考えですね。残しそうなら少量をつくる、残したら持ち帰る。保存食を自分でつくる。塩分を調節しながら、塩抜きして食べる。
ささいな事ですけど、あとは良く噛む。
咀嚼している時間で歯肉への刺激や口中で味を調整するなどの食の技術なども長寿の秘訣でしょうね。

腹なんぶんめという表現。
ながらで食べていても、噛む、時間をかけると不思議とその通りになりますね。
硬い物を噛む習慣があれば、時間をかけた食事できるのではないでしょうか。
ファストフード等はやわらか過ぎでしょう。
だから早食いできるからいくらでも入ります。

人間五十年、下天のうちを比ぶれば・・・?
[寺田次郎 関西医大不名誉享受]2012年9月25日

戦中戦後の方々は生存競争を勝ち抜いて、しかも現代の生活を享受しているので、とても長生きしそうです。
(特に先生方のように節制もできる方は)

下手をすると、その子供の世代である我々より長生きするでしょう。

すると、人口の逆ピラミッド化が進みます。

その中で、健やかな生活の一環として、日野原先生のように、生産・教育活動を一日も長く続けてもらいたいですね。

別に労働強度は減らしてもらって結構ですが、そうしないと社会が持たないでしょう。

ところで、寿命の西高東低に関しては、おそらく緯度の問題だと考えています。

日本列島は平均して東側の方が赤道から遠いです。

ということは、東側の方が季節による寒暖差のストレスが大きい。

それが、高齢に堪えるんだと思います(特に心血管系に)。

年をとったらあったかい地方で暮らすという西洋の文化はそういう合理性に基づいているのではないかと考えています。

腹八分目でも間食してしまう我が身
[ぷかぷか]2012年9月22日

100才以上のみなさんは、戦中戦後の苦しい時代、特に一家の中心になってこられた方たちで、今の社会の基盤をつくってこられた方達に尊敬と感謝します

現在では、何でも物があふれ、まだ成人病と縁のないはずの子供さんたちも栄養過多の時代

テレビでは、毎日のようにダイエット食品のコマーシャル

そういう自分も、近くでも、徒歩ではなく車を使ってしまい

腹八分目を努力しても、嗜好品や間食をし
食べ物に惹かれやすい自分に反省中です

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プロフィール
写真
日野原重明(ひのはら・しげあき)
誕生日:
1911年10月4日
聖路加国際病院理事長
詳しいプロフィールはこちら
 
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日野原さんが監修する「健康ダイヤルweb」はこちら
 
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