Dr.北村の「性」の診察室ブログ
2012年8月10日
Gスポット探し?

8月2日から5日まで、島根県松江市で開催された第12回アジア・オセアニア性科学学会(会長:大川玲子さん)に参加してきました。僕にとっての最大の収穫はと問われたら、ヨミドクターのブログでお馴染みの小堀善友さん、宋美玄さんと初めてお会いできたことです。お二人とも大変に気さくな方で(というより、僕がざっくばらんな性格だからそうならざるを得ないのか)、楽しい語らいの時間を持つことができました。
さて、そんないかめしい名前の学会で僕のもうひとつの収穫といえば、Gスポットのお話。真っ昼間から、堂々とそれを口にできるだけでなく、「あるの、ないの」「“潮”が吹くの、吹かないの」の議論が展開されるのですから、この学会がどういうものかは推して知るべし。
Gスポット。よく耳にする言葉ですが、Gスポットはドイツの産婦人科医、エルネスト・グレーフェンベルグとロバート・L・ディキンソンの共同研究により発見されました。発見は1944年で、発表は1950年です。発見者のグレーフェンベルグのイニシャルからGスポットと呼ばれるようになったのです。1950年当時といえば、女性が性欲を訴えたり、自ら快楽を求めたりすることは難しい時代でしたから、発見者の2人も大々的に発表しているわけではありません。当時はフロイトがクリトリス・オーガズムを話題にしていた頃でしたし、大きく注目されたということでもなかったようです。
彼らはGスポットを「腟前壁の尿道の内側表面づたいにある、性欲を喚起する場所」と定義しています。具体的には、腟の入り口から2~5センチ入ったところ、大きさは豆粒大からクオーターコイン程度、といわれています。尿道の腺に沿って走っているともいわれています。さらに言えば、腟の中に時計を入れたとして、12時の位置をお臍(へそ)に合わせると、11時から1時の間にあるとされます。
でも、Gスポットを自身で認識できる女性は意外と難しいようです。少なくても仰向けの姿勢で確認することは、ほとんど不可能です。重力によって体内の器官が下方に引っ張られて腟の入り口から離れてしまうため、指での確認は難しくなるのです。どうしても、確認したいのであれば、例えば洋式トイレの便座に腰を下ろして腟前壁、つまり腹側の上部を指で押しながら強い圧力を加えてみる。その時、もう一方の手で、恥骨のすぐ上のお腹を下に押してみるといい。
となると、お互いに向き合う形の正常位ではペニスによってGスポットを刺激することは困難になるわけです。エレン・モーガンが1972年に発表した『女性の遺伝』には、「哺乳類のすべてが後背位(マウンティング)で性交することは知られている。このことから、性的満足を得る最適の体位は、後背位で力強く性器結合することだろう」とあります。いわゆるバックスタイルがベストの体位だということになります。
人間は2足歩行を獲得したことによって、性交も正常位で行うことが一般的になったわけです。しかし、女性が仰向けの体位では、ペニスが急角度で曲がらない限りGスポットに届きません。その結果、人間はGスポットの存在がわからなくなってしまったともいえます。
それでは、何がきっかけにGスポットに一般の方々の関心が向けられるようになったのか? それは、1949年6月に刊行された、フランスの実存主義者シモーヌ・ド・ボーヴォワールの著した『第二の性』によるところが大きいと言われています。性交時の体位にバリエーションがあっていい、もっと快楽を追求してもいい、という性の開放の流れが起こったからです。
ということで、今回のブログでは、Gスポットの基本情報を提供し、お時間がおありであれば、Gスポット探しのご提案をさせていただきした。しかし、くれぐれも、爪の伸びた指で探検したり、されたりしませんように。腟壁裂傷で救急外来行きでは様になりません。それと、気持ちよさは脳で感じ取るものであって、刺激すればいいってものではないことをもご承知下さい。Gスポットの秘密はいずれまた・・・。
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- プロフィール
- 北村邦夫(きたむら・くにお)
- 自治医科大学医学部卒業後、産婦人科医として保健所など衛生行政の分野で実績を積み、1988年から日本家族計画協会クリニック所長。
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コメント
私は57歳で腎臓がんになり、摘出手術をしました。そのあたりから、男性として役立たずになり、約20年。
最近70歳前後の芸能人が、若い女性と結婚しているのを見聞きするにつけ、私は人生の大きな楽しみの一つを、早めに失ったと思い、残念でなりません。
心臓もやったので、運動も禁止、ドラコン常連のゴルフもできず、酒もタバコもやらない私は、何を楽しみに生きていけばよいのか、迷い悩む日々です。
Gスポットの話も、今は用無し。せめて頭だけはいやらしく読んでみますが、むなしいです。
一説によると。
聞いた話ですけど。
Gスポットって何に役立つのと。
分娩のとき胎児がそこを強く押してくれるので助かると。女性によっては胎児が通る時の感触が好きだという人もいるそうです。
産むだけなら何度でもいいと。
不思議なものを、与えたのは誰なのか?
北村先生の先祖かな?