日野原重明の100歳からの人生

2012年8月8日

ストレッチで若返り

 現在、日本では少子高齢化が国家的問題となっています。2012年版の「高齢社会白書」によると、65歳以上の人口は23.3%で、東京都の総人口の2倍以上になっています。そして75歳以上の人口は11.5%にも達しています。

 世界的には老人というと65歳以上とされています。しかし、私は老人という定義を75歳以上に変えたいと思っています。それは75歳以上で何かの病気をもっていても、生き方を変えれば若返りできると思っているからです。

筋肉の柔軟性高め、関節の可動域広げる

 そこで、私はストレッチで若返ることができるということをここで紹介したいと思います。

 ストレッチという言葉は、1960年ごろにアメリカで発表されたスポーツ科学の論文の中で使われ始めたものであり、1970年代後半から急速にこの説が広がっていきました。

 ストレッチ(stretch)とは、筋肉の柔軟性を高める目的で行う運動であり、これまでも柔軟体操と呼ばれてきたもので、筋肉の柔軟性を高め、関節可動域を広げるほかにもいろいろのメリットがあります。

 筋肉の柔軟性が不足している状態で運動を行うと、捻挫や肉離れを起こしやすいので、ストレッチの前には準備運動が必要です。しかし、やり方を誤ると筋(すじ)を痛めるので、指導者の指導を受けることが必要です。最近は、市町村などが高齢者の健康保持や病気の回復期に教室を開いて、ストレッチの指導者に指導してもらうようなコースを備えているところも少なくないようです。このようなコースでなくても、中国ではやっている太極拳やヨガでも、ストレッチに近いからだの運動が呼吸法とともに行われています。

 ストレッチのあと、丹田式呼吸法による胸部の呼吸筋や横隔膜という呼吸筋の使い方に従って呼吸運動を行うことが同時に勧められます。

自宅でコーチの指導…歩く姿勢よくなり、歩幅も広がる

 私は2011年のお正月から、毎週夜、ストレッチのコーチに自宅に来てもらって1時間半の指導を受けています。

 また、朝起きた直後、10分くらい両股をできるだけ開いて、腰を左右にゆっくりねじり、股関節についている筋肉を伸ばす運動をしています。あまり無理をすると筋肉痛が残るので少しずつストレッチによる筋肉の伸ばし方を調節しています。

 このことで歩く姿勢もよくなり、歩幅も広くなり、他人から見ると若返って見えるようになります。

 歩き方も前かがみになってつま先を先に地面に着けると、段差で躓(つまづ)いたりするので、踵(かかと)から先に地に着け、歩幅を等しくして足を踵から着けるようにして、少し上を向いて歩くと、わずかの段差があっても躓くのを防ぐことができます。

 上述のストレッチをつづけていくと、外から見た人から、「あなたは若返ったね」といわれることが多いのでストレッチを紹介した次第です。

コメント

全体のバランスと柔軟性を・・・
[寺田次郎 元関西医科大学放射線科]2012年8月18日

あくまで専門医で無いことを御容赦いただきたいですが、腰椎のヘルニアをきたす人はたいてい姿勢が悪いです。

基本的に背骨は頸椎・胸椎・腰椎合わせて24個あり、その間に椎間板がありますが、一部の関節に過重がかかっているのが障害の本質だと僕は考えています(全体のバランスが悪い)。

PVPという手術があって、胸腰椎の圧迫骨折(癌の転移でなければ、骨粗しょう症と過重のコンビによるものが多い)にセメントを注入する手術がありますが、術後少なからず隣の椎骨が折れます。

理由は分かりますね・・・全体の荷重バランスが崩れているままだからです。。

主治医とよくご相談の上、全身のストレッチと姿勢の改善に努められたらいいと思いますよ。
手術の部位と方式によっては動かしてはいけない部位があると思いますから。

腰椎ヘルニアの術後に良いストレッチは?
[マリールー]2012年8月11日

去年、9月、腰椎ヘルニアの手術をしました。それまでは、ほとんど毎晩柔軟体操をしていましたが、術後は怖くてストレッチは辞めていましたが、体が硬くなって屈んで物を拾う事も、難儀になり、これでは駄目だと思い、又、徐々に体を慣らして行き、少しづつ柔らかさが戻って行くに連れ屈む事が出来るようになりましたが、腰痛はいまだにあり、ストレッチが正しいのか、又、どんな、やり方がいいのか、アドバイスをお願いいたします。

三百六十五歩のアーチ
[寺田次郎 元関西医科大学放射線科]2012年8月11日

幸せは歩いて来ない、だから歩いて行くんだね。

歩くことは幸せへの手段です。

ところで、足のアーチはなぜあるのでしょうか?
なぜ、足は一つの骨ではなく、複数の骨を靭帯と筋肉で繋ぐ形になっているのでしょうか?
愚問ですね。
その方が都合が良いからです。
足のアーチ・文節構造が細かなバランスへの対処やショック・アブソーバーの役割を果たすということです。

文中で、先生はかかとから足を着くことを推奨されておられますが、それは本当はかかとからつくことではなく、足全体で着地することを指すと思います。

だけど、背が曲がり、つま先で着地することが普通になった人間からすると、かかとから着地する意識が良いと思います。
そうすればちょうど少しかかと寄りから着地することになり、いい塩梅になると思います。

千里の道も一歩からですね・・・・

頼る事の大切さ
[自分じゃわからない事もある]2012年8月10日

日野原先生のように、ストレッチの人に来て貰うというのが秘訣ですよね。

ホテルで頼むキャビンでのマッサージとか。
何故って、施術してもらいに往復するとそれだけでもまた凝るという不思議があるから。

プロに身体を触ってもらっての施術を健康な時に定期的にしておくと怪我も軽微にすんだり治癒が早かったりと聞いています。

プロ運動選手等が専属の人を雇う気持ちわかります。目のストレッチは腰や肩、首や頭のあちこちをストレッチしますから、驚きです。
日本語になおすと、緩ますという事でしょうね。ひとに頼む事の大切さ、わかります。

日本人が考案したストレッチポール。
これは1人でも出来ますけど、専門の人にスタジオなどで教わって自宅でするといいです。
かなり身体が緩みます。

デンマーク体操
[てんこうせん]2012年8月8日

 私は20歳頃、毎日、デンマーク体操を教わってやっていました。軍隊に行ってからは、毎朝の早朝補課の時間に、やはり海軍体操といったが、デンマーク体操でした。復員後も、再就職の職場で毎朝点呼後にみんなでデンマーク体操をやっていましたので、退職後も起床直後と夕方風呂上りに軽く、気持ちの良い程度の体操をしております。
 おかげで米寿を過ぎた今でも、元気に過ごしており、支障ない限り毎年、2月の奈良明日香地方で行われる、約10キロの毎日カルチャー、ラジオウォークに参加したり、富士山麓地方の撮影行などを楽しんでおり、先日も、20キロほど車を運転して山中の部落まで行き、そこから往復約4キロの急な山道を日限地蔵尊祭礼に参拝してきました。
軽い体操の継続は健康の維持に大変効果があると思います。今後も一生継続して行きたいと思っております。

姿勢を造る作業
[寺田次郎 元関西医科大学放射線科]2012年8月8日

サッカードクターの授業で、「立って、歩いて、跳んだり走ったりの技術があって、その先にスポーツがある」という話を聴きました。
まさしくその通りで、ものごとには基礎から応用への順序があります。
そして、立つ姿勢(二足歩行)と言うのは動物としての人間の意味と深い関係があります。

先生がおっしゃられるように、年を取ってから筋力を付けようとする必要はありませんが、筋肉の柔軟性を保ち姿勢を良い状態に保つ作業は重要だと思います。
老人の若返りと同様、早期の老化を食い止める必要があるからです。
(老人が「若返り」できるのは、裏を返せば年を取り過ぎていたとも言えますね)

ところで、腰が曲がるのは年齢や仕事によって仕方ない部分もありますが、生活習慣による側面もあります。
極論、筋肉はお腹側と背中側に二分できますが、姿勢が悪いとお腹側に筋肉のバランスが偏ってしまいます。
それに従って、骨格や内臓の位置も歪みます。
左右のバランスについても似たようなことは考えられます。

あらゆる瞬間に姿勢のことを考えるのは大変ですから、基礎となる綺麗な立ち姿勢・座り姿勢を身体に覚えこますのが大事だと思います。

若い方であれば、多少の筋トレも良いと思います。
腹筋・背筋・腕立て伏せ10回×3セットくらいで良いと思います。
猫背の人は背筋を多めにするとかして、少しずつ改善していけばいいと思います(続けるのが大事)。
こういう作業はお金もかからず、ご飯もおいしくなる非常にいい治療です。

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プロフィール
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日野原重明(ひのはら・しげあき)
誕生日:
1911年10月4日
聖路加国際病院理事長
詳しいプロフィールはこちら
 
日野原さんが監修する「健康ダイヤルweb」はこちら
 
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