対談(1)口の中から健康に
| パネリスト(敬称略) |
|---|
| 松下健二 国立長寿医療研究センター口腔疾患研究部長 高柴正悟 岡山大大学院医歯薬学総合研究科教授 大林素子 スポーツキャスター コーディネーター 国際医療福祉大教授・前野一雄 |
歯周病が招く生活習慣病
――口腔ケアにはどのような役割がありますか。
松下 今の日本における一番の課題は、健康寿命を延ばすことです。その障害になっているのが生活習慣病で、いかに予防するかが大事です。また、要介護にならないことも大切です。
そのために口腔は非常に重要です。口の中の細菌や病気、歯周病が、生活習慣病に非常に深く関わっているからです。口の中をきれいに保ち、歯周病をうまくコントロールすることが、生活習慣病の予防や改善にもつながります。
要介護になる原因として、肺炎や脳血管障害、骨粗しょう症などがあります。こういった病気も、口の中のばい菌や口の中の疾患が関わっています。口腔の機能を保持することと、口腔ケアが大切です。
――「健康日本21」とはどのようなものですか。
松下 日本では2000年から、21世紀における国民の健康運動の取り組みが始まりました。それが「健康日本21」です。具体的には、生活習慣病の予防が狙いです。心血管病や糖尿病などを予防するための指針が打ち出されました。
新しい指針の骨子が今年、厚生労働省から発表されました。大きな目標は、健康寿命を延ばし、健康格差を縮めることです。歯と口腔の健康も取り上げられました。新たな目標は、口腔機能の維持・向上です。歯周病の予防だけでなく、かむ、唾液の分泌、のみ込む機能などを向上させるという目標で、10年かけてやっていきます。
(2012年8月4日 読売新聞)
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