基調講演(3)食生活で血管を若々しく…鎌田實さん
病気にならないようにするには、どうしたらいいか。まず、血管を若々しく保つことが基本です。脳卒中や心筋梗塞、狭心症は、血管の動脈硬化によって引き起こされます。
塩分減らし、野菜をしっかりとる
第一のポイントは、塩分をへらすこと。そして、野菜をしっかりとること。
野菜のとり方には工夫が必要です。干し野菜が静かなブームだそうですが、野菜を干すと、甘みが出るだけでなく、シイタケなんかは干すと骨を強くするビタミンDがぐんと増える。同じ量でも、干し野菜にすると、繊維がたくさん取りやすくなります。
色のついた野菜をしっかり食べることも大事です。血管を若々しく保ってくれるのは、抗酸化力のある色素です。活性酸素が血管を傷つけて、老化やがん化を起こす。その活性酸素の働きを防いでくれるのが色素なんです。
色素がある野菜をできるだけたくさん取るには、生野菜ももちろんいいけれども、干し野菜にすると、同じ分量で、たくさんの色素、繊維を取ることができる。
魚を1日1回取る
それから、魚も大切です。魚には動脈硬化を抑制する働きがあるEPAとかDHAという脂肪酸が多く含まれていて、血液を固まりにくくしてくれます。血液の循環がよくなり、どろどろしなくなります。魚をできれば1日1回は何らかの形で取り入れていくというのが、健康で長生きをしていくためにはとても大事です。
血管の老化防止には、血糖値を下げるホルモン、インスリンを分泌する膵臓を疲れさせないことも重要です。
それには、血糖値を急激に上昇させないことが大切です。精製された白いお米、白いパン、白い砂糖、白いうどんは、血糖値を急激に上昇させ、血管を傷つけやすい。血糖値の急上昇を防ぐには、玄米がいい。白米なら黒米や麦入りのものを食べるか、白米だけなら納豆やオクラ、モロヘイヤやジュンサイなどネバネバしたものと一緒に食べると、血糖値の上昇が少し緩やかになります。
食事では、野菜やコンニャク、海草など食物繊維の豊富なものを先に食べる。順番が大事です。食事の量が自然に1割か2割、無理なく減って血糖値が急激に上昇しにくくなります。
ショウガやトウガラシ、ネギ、ワサビは、アディポネクチンという生活習慣病を予防するホルモンの分泌を促してくれます。米国の国立がん研究所では、ショウガとニンニクとキャベツを、最もがん予防に効きそうな食物として取ることを推奨しています。こうした食材も上手に利用するとよいでしょう。
ショウガ食べてるとがんにもなりにくいし、生活習慣病の動脈硬化も少し防いでくれる。代謝効率をよくしてくれるから、汗をかいて太らなくなります。
回転ずしに行ったら、ショウガでつくられるガリを中心に食べるといいですよ。ガリは、ただですから。(笑い)(続く)
(2012年7月22日 読売新聞)
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