足裏から筋力強化

「はだし感覚シューズ」続々

 はだしに近い感覚で走れる靴が続々、登場している。足本来の機能を鍛えることになり、効率がいい走りが身に着いたり、ケガが予防できたり、といった効果が期待できるそうだ。ひとつ、試してみてはどうか。

 桜美林大健康科学専修の阿久根英昭教授は「現代人の足は歩く機会が減ったことなどから機能が低下し、病んでいる」と話す。足の底の筋肉は約8割が足の指につながっているため、健康的な足を取り戻すには指を使うことが肝心という。

     ◇

 そこで、はだし感覚で走れる靴を紹介しよう。ナイキが2004年に発売、この分野の草分けとなったのが「ナイキ フリー」シリーズで、靴底には縦横に何本もの深い溝が刻まれている。このため、足の動きに合わせて、靴底がしなやかに曲がり、指で地面をしっかり蹴り出せるという。

 従来のランニングシューズに比べて、靴底のかかと部と爪先部の高低差を4~8ミリ・メートルと小さくしたのも特徴だ。はだしに近い自然な脚運びを促し、足や体幹の筋力をバランス良く鍛えるという。通勤靴として履くのもお薦めだそうだ。

 最近、爪先が5本指の形に分かれた、地下足袋のようなランニングシューズをよく見かける。その先駆けが、イタリアの靴底メーカーが05年に発売した「ビブラム ファイブフィンガーズ」だ。5本の指が自由に動くほか、着地の衝撃を吸収するクッションが全く入っていない。かかとと爪先の高低差もゼロのため、限りなくはだしに近い。

 ランニングのほか、ヨガやジム、アウトドアなどの用途別モデルがそろう。

長距離は慣れてから

 ただ、はだし感覚のシューズを履く際の注意点もある。阿久根教授は歩くことから始め、慣れてきたら芝生など柔らかい場所で20~30分ほどのジョギングで履くことを勧める。不慣れなうち、はだし感覚のシューズで突然、長距離を走ると、筋肉の炎症や肉離れなどを起こす危険もあるという。

はだしラン楽しむ

 「靴もいらない。はだしで走ってみたい」という人は、ビブラムの輸入総代理店が協賛する「裸足(はだし)ランニングクラブ」が東京と大阪、福岡で開かれているので、参加してみてはいかが。陸上競技場や公園で、指導を受けながら、はだしか、ビブラムなどの靴を履いて走る、という内容だ=写真=。阿久根教授によると、足には着地の衝撃を吸収するなどの機能があり、これらを鍛えることは転倒や故障の防止、スピードアップにもつながるという。(経済部 竹内和佳子)

2012年6月30日 読売新聞)

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