医療相談室

Question

82歳の母 下血繰り返す

 82歳の母が昨年から下血を繰り返し、大腸憩室(けいしつ)炎と診断されました。原因や治療法などについて教えてください。(52歳女性)

Answer

大腸憩室炎 加齢で増加

 平塚 (たかし) 平塚胃腸病院院長(東京都豊島区)

 大腸の一部が内側からの圧力で、袋状に飛び出た状態を大腸憩室といいます。大腸憩室は、右側にある盲腸、上行(じょうこう)結腸、左側にある下行(かこう)結腸、S状結腸によく発生し、加齢とともに頻度は増えていきます。

 無症状のこともありますが、3分の2以上は便秘や下痢、腹が張る、腹痛などの症状が出ます。

 憩室の一部に便などが詰まると大腸憩室炎を起こし、発熱や下腹部の右か左に痛みを伴います。出血することもあり、時には憩室近くの太い血管が破れ、大量の下血を起こします。

 憩室炎になったら安静にし、絶食したり、食物繊維の少ない消化の良いものを食べたりし、抗生剤を投与します。大腸から出血した場合は、入院が必要になります。内視鏡を使って止血することもあります。

 憩室の症状や憩室炎、出血を100%予防できる方法はありません。日頃から心身に疲れをためる、食べ過ぎる、たくさん酒を飲むことは、控えてください。

 食物繊維はしっかり摂取しましょう。便を軟らかくするとともに、量を増やし、便が大腸を通過する時間を短くするため、腸管内の圧力を下げられます。

 ただし、まれに、S状結腸にできた憩室では、炎症を繰り返して腸管の狭窄(きょうさく)を起こすことがあります。その場合は、食物繊維が症状を悪化させるため、摂取を控える必要があります。

 血液を固まりにくくする薬を服用していると、それが出血の原因になることがあります。主治医と相談し、食事や服薬について最良の方法を選んでください。

2012年6月18日 読売新聞)

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