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糖尿病でもクッキーOK 奈良県立医大センターと菓子店が開発
糖尿病を患う人たちが、おいしく、安心して食べられる低カロリー・低脂質のクッキーを、県立医大病院(奈良県橿原市)糖尿病センターの管理栄養士山口千影さん(43)と、洋菓子店「やさい菓子工房Cocoai(ココアイ)」(同市)の原田知里さん(33)が作った。
お菓子で息抜きをしながら病気を乗り越えてもらいたいと願いを込め、今月下旬にも院内の売店や同店で売り出す。(守川雄一郎)
同病院に昨春開設された同センターでは、毎日数十人が治療を受ける。患者の大半が食事制限に苦しんでいる姿を見た山口さんは、「闘病の合間に食べられるお菓子を作れないか」と考え、昨年8月、ココアイに相談した。
同店のパティシエ原田さんも近鉄大和八木駅前で2010年4月に開店して以来、糖尿病の女性らがケーキの購入をためらう様子を目の当たりにしていたことから快諾。日持ちがして、枚数でカロリーも簡単に計算できるクッキーを選び、昨年9月から試作を始めた。
血糖値を上げる砂糖や脂肪が多いバターをどう減らすか。でも、おいしくなければ意味がない。原田さんはカロリーゼロの甘味料「ラカント」と、バターの代わりにサラダ油やコーンスターチを使って課題を解決することにした。
昨秋の試食では、センターのメンバーから「食感がパサパサ」「形が崩れやすい」と指摘する声が出た。原田さんは試行錯誤を重ねて生地の配合を工夫した。牛乳を混ぜて歯ごたえを出し、小麦粉の半分を全粒粉にして香ばしくした。今春の4回目の試食で、納得する商品ができた。
発売するのは生地が細かい「さくさく」と、粗い「ざくざく」。プレーンや大和茶、ナッツなど計8種類。1袋(8~12枚入り)280円で、糖質は通常のクッキーの半分~3分の1程度の1枚約3グラム、脂質も同1グラム台と半分程度に抑えている。
山口さんと原田さんはいま、夏向けのゼリーやムースを作る準備も進めている。「おいしいものを食べて、笑顔で病院に通える新しい糖尿病治療を発信したい」。2人に共通する思いだ。患者や医師らでつくる日本糖尿病協会の担当者は「糖尿病は治療が長期間にわたる場合が多い。こうしたお菓子ができて飲食がもっと楽しめるようになれば、闘病の大きな支えになるだろう」と期待する。
問い合わせは、ココアイ(0744・23・5636)。
(2012年6月9日 読売新聞)
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