Dr.北村の「性」の診察室ブログ

2012年6月8日

どこが気持ちいいかを探してみよう

 「オナニーってどうやってするのですか?」こんな問いかけが男女を問わず向けられます。質問をされた方は、おそらく「性器にやさしく触れてね・・・」などの回答を求めているのでしょうが、そうは問屋が卸しません。「気持ちよさを感じる場所は人それぞれなのだから、頭の先から足の先まで触れて、自分にとって気持ちいい場所を探してみようよ」

 今回は性感帯のお話です。

 性感帯には第一次性感帯と第二次性感帯があります。第一次性感帯、女性では小陰唇、大陰唇、腟、腟前庭、クリトリス、乳首を含めた胸など。男性ではペニス、特に亀頭、さらに陰嚢、精巣をいいます。男女ともに直接性的刺激の対象となる性器のことです。

 それに対して、第二次性感帯は唇、肛門、お尻、脇の下、性器に隣接する皮膚を含めたほとんどの皮膚、その他鼻や耳など穴が開いている、毛が生えている性的に感じやすいところです。このように、気持ちいいと感じる部位はすべて性感帯であって、全身くまなく存在することになります。

 米国の性科学者アルフレッド・キンゼイは、数千人の女性にインタビューした結果として、眉毛をなぞられる、耳たぶをやさしく噛まれただけで、オーガズム(絶頂感)に達した経験を持つ女性もいると報告しています。それどころか、身体的な刺激がないにもかかわらず、セックスを頭に思い浮かべただけで、オーガズムに達した女性もいるということです。

 おそらく、男性に対して調査が行われても同様な結果がでるのでしょうが、セックスに対して男性は能動的で、女性は受動的という長い歴史があるものですから、女性の方が性感帯となり得る部位を多数発見できたのかも知れません。しかし、先日久しぶりにあのカリスマAV男優の加藤鷹さんにお会いしたとき、最近では男性が受け身になる性風俗が増えているという話を聞き、男性も能動的であり続けることに疲れてきたのか、はたまた草食男子の姿を象徴するものなのか不思議な気持ちになったものです。

 デニーという性科学者らが1984年に発表したデータが手元にあります。それによれば、

 「セックスでは何が最も好きか」という質問に対し、男性のトップは“挿入”を挙げています。やはり男性は挿入願望が強い。女性は“前戯”と回答しています。具体的には触れられたり、舐められたりする行為が好きと女性は答えているのです。女性側からすれば、大切なのは挿入ではなく、挿入に至るまでの行為だというのです。すなわち、第二次性感帯こそが女性にとっては重要なのです。

 もちろん、女性ならば誰しもが第二次性感帯で感じるというわけではありません。クリトリスなどの第一次性感帯にしても、クリトリスが一番という女性もいれば、腟性交が最高という女性もいます。男性誌などで「ここが性感帯」などという記事が出ると、それを真に受けた男性が、例えばうなじだけを攻めるなんてことがありますが、何ともお粗末極まりない行動だといえます。というのは性感帯というのは複合的な感覚だからです。

 例えば、味覚を例にしても、「おいしい」と一口にいっても、さまざまな要素があるわけです。本来、味覚というのは舌に分布している「味蕾(みらい)」という感覚細胞が判断します。これは甘み、塩辛さ、辛さ、苦さなどを感じ取るわけですが、これだけで味がわかるわけではありません。食物が口の粘膜に触れた感覚、噛む音なども関係するだろうといいます。

 この味覚だって、毎日同じというわけではなく、その日の体調、食事の相手、店の雰囲気にも左右されます。女性の性感帯もそれと同じなのです。足首ひとつでも、握り方によっては感じるし、逆に不快感を覚えることもあります。自分のおかれている状況とか相手によっても感じ方に違いが出るのは当然です。

 「性は脳なり」とはよく言ったものです。セックスとは突き詰めれば、脳が感じ取る行為です。その刺激を快感と判断するか、嫌悪となるかは脳の指令によります。ですから、痴漢に触られて鳥肌が立ったことのある女性でも、同じ場所を好きな相手に触れられれば気持ちがいい、ということが起き得るのです。

 それでは、僕が開発に協力した“ドクターG”を全身に塗りたくって、頭の先から足の爪先まで、どこにあなた自身の性感帯があるか、探検の旅に出てみませんか? お一人でおやりになるか、お二人でかは、あなたが決めることです。

コメント

遅かり~し、手遅れ
[前戯知らず爺さん]2013年3月16日

 ドクターKの指導を受けていたら、もっといい夫婦生活が送れたのに。
 指導書「結婚」にも前戯の大事さが載っていたはずですが、Dr.Kの仰るとおり挿入だけを考えていました。

 付き合いを始めて6ヶ月、結婚する2ヶ月前のデートで、彼女から「胸ぐらい触って頂戴」と言われて驚いたことがあります。
 彼女は、わたしが何時触ってくるか胸をときめかせて待っていたのでしょうね。キスするなんて考えられませんでした。手も握れなかったのですから。
 初夜に始めて触れたのは性器でした。前戯もなく、暗闇で挿入を試み弾かれました。闇雲につきまくる私の性器を、彼女の手の誘導で挿入できたのです。
 しかし、彼女も処女、その後のことはご想像のごとし。本当に気の毒なことになりました。

 70代後半になりますが、夫婦生活は決して甘いものではありませんでした。まねごとの前戯では家内の性慾をじゅうぶんに満たしてやれなかったと悔いております。未だに体を触ることに不器用な爺さんです。

旅にでていくといい
[環境]2012年6月11日

どうしても、まずなにはさて置いて。

場所の確保でしょう。
プライバシーがしっかり守れる場所で。
性感帯捜しの旅。いいですね。

清潔なシティーホテルとか。
自宅とは違う雰囲気も加勢していいです。

なにより、リラックスして、お風呂なんか入ったあと、水分補給して、ゆっくりまったり。
いい旅になる人が増えるといいですね。

なんか、そんな感じの今回のブログ。
てくてくと探す旅かな。
アロマは使わないほうがいいみたいですよ。
ホテルなとで、香りが取れないと・・・
アロマ系のオイルなど使う時は自宅とかでしょうね。

ドクターGならどこでもOKかも。

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北村邦夫(きたむら・くにお)
自治医科大学医学部卒業後、産婦人科医として保健所など衛生行政の分野で実績を積み、1988年から日本家族計画協会クリニック所長。
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