教育訓練給付制度の利用方法

 キャリアアップのための資格取得などに給付金が出る制度があるそうですが、どうすれば利用できますか。

自分磨き、国がお手伝い

作図・デザイン課 佐々木明日香

 働く人が職業上の能力を高める目的で、語学や資格取得の講座を修了した場合に、その費用の一部を支給するのが雇用保険の「教育訓練給付」制度だ。完全失業率が4%を超えた1998年、失業予防や失業者の再就職支援のために創設された。

 支給額は受講費用の20%(上限10万円)。2010年度は約12万4000人が利用した。

 対象となるのは、厚生労働相の指定を受けた講座で、現在は約8000ある。ハローワークでリストを閲覧できるほか、「教育訓練講座検索システム」(http://www.kyufu.javada.or.jp/kensaku/T_M_kensaku)で分野や資格名から探すこともできる。各講座の受講者数や資格試験の合格率、修了者による評価も掲載されている。

 最近は、介護福祉士やホームヘルパーの人気が高く、男性の場合は大型車免許、女性は医療事務なども人気だ。

 支給要件は、初めて利用する場合なら、雇用保険の加入期間が原則1年以上あること。2回目以降は、前回の利用後の加入期間が原則3年以上必要だ。同時に複数の講座について、制度を利用することはできない。

 離職した人でも、離職翌日から1年以内に受講を始めれば対象となる。受給資格があるかどうかは、自分の住所を管轄するハローワークで確認できる。

 給付を受けるには、講座の修了後、原則1か月以内に、修了証など必要な書類を添えてハローワークに申請する。

 制度ができた当初は、受講料の80%(上限30万円)が給付され、03年度の受給者数は約47万人、支給総額は899億円に上った。しかし、ニセの講座に受講者を集め、謝礼を払う代わりに給付金を回収するなど組織的な不正受給が相次いだほか、厳しい雇用情勢から雇用保険財政も悪化。そのため、給付割合と上限額が段階的に引き下げられ、利用者も減少した。

 しかし、長引く不況や雇用の流動化を受けて、個人が自ら能力を磨く必要性は高まっている。制度を有効に活用したい。(本田麻由美)

2012年6月5日 読売新聞)

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