海原純子のハート通信
2012年5月7日
ボストン報告 今求められているのは”happy”

ちょっと小さいのですが、これはボストン市内を走る「T」(日本で言う地下鉄ですが、Tは地下だけでなく、地上も走ります)の駅にある広告(写真1)です。内容は精子ドナー募集というもので、女性が双眼鏡で何かを探している写真のポスターです。日本ではちょっと考えられない広告ですね。
タクシーに乗るとラジオで「アルコール依存症の人はこちらへ相談して下さい」と病院がCMを流しています。依存症の患者さんへの呼びかけはテレビなどでも、本の著者が本のパブリシティーをしながら呼びかけているのは、よく見かけるので、ご覧になった方も多いと思います。
こうした広告、最初に診たり聞いたりした時は驚くものですが、次第に慣れてくるもので、つまり、治療などに対する意識がかなりオープンになり、「隠さなくていい」という雰囲気が生まれ、相談に対しての敷居が低くなるのではないかという気もします。
さて、今、本屋さんで目につくのは、”happy”というタイトルの本の数々(写真2)。2008年に私がアメリカで研究生活を始めたころ、本屋さんで目についたのは、”effective”(効率的な)などの言葉。それが次第に変化してきて今は”happy”がキーワードのようです。
それから、これは常々感じていることですが、「大学生活を充実して過ごせるために」という内容の読み物はとても多く、友人関係から、コンピューターとのかかわり方、ソーシャルネットワークの使い方とメリット・デメリット、恋人とのセックス、将来の生活設計などまで、詳細なガイドブックは日本ではあまり見かけない種類の本ではないかと思います。
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- プロフィール
- 海原 純子(うみはら じゅんこ)
- 1976年東京慈恵会医科大学卒業。白鷗大学教授。医学博士。2000-2010年、ハーバード大学及びDana-Farber研究所・客員研究員。現在はハーバード大学ヘルスコミュニケーション研究室と連携をとりながら研究活動を行っている。
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