諸橋泰樹さん

一人で介護 悩み話せる場を…読者の反響

 4月8日で紹介した、フェリス女学院大学教授の諸橋泰樹さん(55)の「ケアノート」に、読者から手紙やメールが寄せられた。

 「後悔しない」と誓いを立て、病に倒れた母を一人で世話した姿が共感を呼んだようだ。

 諸橋さんは昨年11月、母の澄子さんを83歳で亡くした。40年間母と息子で暮らしてきたが、一昨年澄子さんが倒れ入院した。独身できょうだいもいなかった諸橋さん。母の死を覚悟し「とことんやる」「毎回会えるのが最後と思って会話を大切にする」「後悔しない」の三つの誓いを立て、仕事の合間に病院に通った。「結局死に目に会えなかったが、後悔はない」と言う。

 「一人でする介護」への反響は多く、東京都内の50代の女性は、「私も看病中で、今年86歳になる母を独身の女の私がみとらねばなりません。寂しく、心の弱さをとても感じます」と、つらさをつづった。

 また、約1か月前に母親を亡くした「おひとりさま」という都内の女性は、「介護がひとりではほんとに大変。(今もまだ)気力がでません。『おひとりさま』の『心のケア』が必要な気がします」と訴えた。

 このほか、「今後、男性でも、ひとり介護が増えていくと思う」と予想する声や、「お母様を送られたこれからが心配です」などと、介護疲れや喪失感をいたわる声もあった。

 諸橋さんは、仕事も辞めず、外部とのつながりを持ち続けられたケースだ。しかし、NPO法人「介護者サポートネットワークセンター・アラジン」(東京)理事長の牧野史子さんは「シングルによる親の介護が増えているが、親子2人だけの閉じた関係で悩む人も多い」という。このためアラジンは、親を介護する独身の娘や息子が情報交換できる場を、東京都内で定期的に設けている。牧野さんは「介護者同士が語り合う場は、各地に徐々にでき始めている。一人で悩まず、地元の社会福祉協議会などに尋ねて探してみてほしい」と話す。

2012年5月4日 読売新聞)

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