石井苗子の健康術
2012年5月1日
私の新しい彼氏をご紹介します

(SPの仕事をしている彼は、25歳です。現代にある非常に怖い話)
まさか。ちょっと言ってみたかっただけです。
Vサインの男子は俳優の太田基裕さん25歳。私とマネージャーが一緒で、最近出演された舞台「フィンランドサマー」の中でSP役をやっていらっしゃいました。
その時の記念撮影の私、ジャガイモみたい! やはりノーメイクはいけません。しくじりました。
後ろにあるフラワースタンド。 名前のところを見てください。
「きょうこ、もとこ、こずえ」
なんと女子が3人も! もちろん彼のファンから。
思わず、「私も、たかし、ひろし、じゅんいち、とか、もらいたぁ~い!」と叫ぶと、横でマネージャーが、「石井さん、これ女の子だからかわいいですけど、大の男が、たかしのひろしの連名ってどうなんですかね。男性は、おひとりおひとりで1個ずつなんじゃないですか~」。 確かにそうです。でも、たかしからも、ひろしからも、私はフラワースタンドをもらったことないんです!
それはさておき、上演された「フィンランドサマー」の物語が私の研修先の心療内科でもよく話題になるような話で、思わず考えさせられてしまいました。
心臓が悪い50過ぎの政治家が、愛人と運転手を連れ、クルーザー旅行に出る寸前に敵方のSPが乗り込んできて、「アナタを殺すという脅迫状がありますよ?」と告げられ、鼻先で笑い飛ばしながらも不安が募るところへ、妻が追いかけてきます。
男の料理人を連れて泊りに来た。とっさに政治家は愛人を運転手の恋人にでっちあげます。見知らぬ料理人たちと船上で一泊することになった政治家は殺人事件の恐怖にさらされます。
翌日の朝、愛人が海に落ち行方不明となり、政治家の胸は後悔で張り裂けんばかり。心臓発作で死にそうになります。「薬をくれ!」と叫んだその瞬間、何食わぬ顔で愛人が現れ、登場人物全員が共犯者だったことが判明。手を伸ばしても伸ばしても、誰も薬を渡してくれず、絶望のあまり息絶えます。
ストレスで人を追い詰めれば、憎い人を殺すことができる。
やり方は、恐怖、不安、後悔、絶望を与える。
妻は財産、愛人はマンション、料理人は夫の座、SPは金と、それぞれ現実的な欲望に加えてなんと運転手に至っては、そもそもが愛人の彼氏だったというありさま。政治家さえ死んでくれれば、みんな幸せになれる。やれやれご苦労様となったところに、イエスキリストのように政治家が生き返って目の前に現れます。一体、誰が裏切って彼を助けたのでしょう。
そこまで書いたらいけませんが、助けたのは、政治家が日頃から「この人になら殺されてもいい」と思っていた人です。
もしかしたら「この人になら殺されてもいい」で殺されてしまったのかもしれない「連続不審死事件」ですが、被告人に女性たちの興味が集まっていると地下鉄の中吊りで目にしました。相手を信用させ愛させ、油断させ、殺す? もし本当に人気があるとしたら、なげかわしいことです。
心療内科のショーロンポー先生によれば、「ちょっとでも情を感じた人を殺しておいて平然としていられるのは、相当、精神的に壊れています」でしたが、果たして、危険な誘惑が現代人の精神状態にどれほどちりばめられているのでしょう。
ふとしたはずみ、というより、この人が死んでくれさえすればという感情は、現代人の怒りや我慢の中に多く存在していているように思えます。私も観察していて、時々、危ないなと感じる人がいます。
物語のように、最後の瞬間に政治家を助けてしまうような人が、いつの世にもいてほしいと思います。
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