通話先限定・防犯ブザー…子ども用携帯電話充実

 家族などとの連絡機能だけを備えた子ども用携帯電話の品ぞろえが充実してきた。有害情報に触れることができない携帯電話だ。子どもに携帯電話を持たせるなら、こうした機種を選ぶか、有害サイトへの接続を制限するフィルタリングをしっかり活用したい。(宮木優美)

安心だけ携帯してね

 ソフトバンクモバイルは今月、あらかじめ登録した20人とだけ通話やメールができる「みまもりケータイ2」を発売した。昨年、KDDIが10人と通話とメールができる「マモリーノ2」を、NTTドコモも10人と通話できる「キッズケータイ」を発売しており、各社とも「売れ行き好調」という。

 対象は小学校低学年。ウェブサイトへの接続は一切できないため、子どもが有害サイトを見る心配はない。通信費用も安くて済む。さらに、防犯ブザーや全地球測位システム(GPS)を使って子どもの位置を確認できる機能を付けている。

 子ども用携帯が人気を集める背景には、携帯電話を通して子どもが犯罪に巻き込まれている現状がある。警察庁によると、近年は、多数の人と交流できるコミュニティーサイトを通して犯罪に遭うケースが多く、昨年は13歳以下の127人(全国)が性犯罪などの被害に遭った。子どもと携帯電話の問題を研究するNPO法人青少年メディア研究協会の下田太一副理事長は「親の見えないところで、本来つながるはずのない情報や人につながってしまうのが携帯電話の恐ろしいところ」と訴える。

 小学校高学年以上になると、子ども用携帯では物足りないと言い出すこともある。通常の携帯電話を与える場合は、有害情報へのアクセスを制限するフィルタリング機能が活用できる。

 携帯電話各社では、子どもが見ても問題がないと判断されたサイトだけが見られる「ホワイトリスト方式」、有害サイトだけ見られなくする「ブラックリスト方式」などのフィルタリングを用意している。東京、神奈川など首都圏の9都県市は、小学生はウェブサイトの利用ができないようにし、中学生はホワイトリスト方式のフィルタリングを選ぶよう勧めている。

 機能を絞った携帯電話の必要性を訴えてきた中央教育審議会委員の篠原文也さんは、「親がしっかり監視できない限り、携帯電話は弊害の方が大きい。特に幼いうちは最小限の機能で十分」と話す。

小中学生に携帯電話を持たせる際の親の心得
・携帯電話を持たせることのリスクを知る
・携帯電話のサービスを知る。子どもが携帯電話でどうやって遊んでいるのかを知る
・メールなどの機能を使わせる場合は、できるだけ親の目の届く場所で
・生活リズムを崩さないよう使う時間を制限
・親自身が子どもの手本となる。食事中や会話中に携帯電話をいじらない
(青少年メディア研究協会・下田さんの話より)

2012年4月26日 読売新聞)

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