梅雨入り前 春の大掃除
大掃除を、年の瀬だけでなく春にも行う人が増えている。寒さの厳しい年末に比べ、窓を開け放ったり、水を使ったりしても苦にならない。梅雨に備え、カビの繁殖を防ぐなどの効果も期待できるようだ。(田中左千夫)
網戸の花粉、浴室のカビ除去
東京都杉並区の主婦、畑えり子さん(28)は毎年、大型連休中に自宅の大掃除に取り組んでいる。あらかじめ計画を立て、1日2~3時間ずつ、2~3日かけて、日ごろはなかなか手が回らない場所の汚れを落とす。
大がかりな掃除は、年末や秋口にも行っているが、「車の排ガスで汚れた外壁の水洗いなどは、寒い冬や残暑の時期はつい敬遠してしまう。ベランダの手すりや窓枠を水ぶきするのも連休中です」。
住宅設備メーカーのLIXILが2010年、既婚女性500人に行った調査では、春に大掃除をする人は57%で、08年の前回調査の5倍近くになった。同社は「欧米では、気候の良い春に大がかりな掃除をする『スプリング・クリーニング』が一般的。日本でも梅雨入り前に大掃除をする良さが広まりつつあるようです」と話す。
春の大掃除のポイントは網戸の汚れ落とし。春先に飛んだ花粉が網戸に残っており、風向きによっては室内に入るためだ。
NPO法人の日本ハウスクリーニング協会が、3月19、20日に、首都圏の10家庭で、網戸に付いた花粉の数を調べたところ、平均で1平方メートルあたり8650個と、1月の調査の11・6倍にのぼった。同4万個以上の花粉が計測された家もあった。
夫が花粉症という畑さんも、連休中にすべての部屋の網戸を丁寧に清掃する。「網戸専用のワイパーを使うと簡単にきれいになります」
住宅アドバイザーの藤原千秋さんは「この時期は梅雨入り前の乾燥した空気を室内に取り入れ、十分に換気をしながら作業ができます」と話す。
梅雨時から夏にかけて気になる、浴室や洗面所の悪臭も、春の大掃除によってかなり防げるという。カビの温床になりやすい浴室の排水溝や、洗濯機の洗濯槽を、カビ取り剤などでしっかり除菌しておけば、他の場所に広がりにくい。
冷蔵庫の掃除も念入りにしたい。特に野菜室は見過ごしがちだが、野菜についた泥などで思った以上に汚れていることが多い。食中毒の危険もはらむ。藤原さんは「野菜くずや水あかなどを取り除き、消毒用エタノールで除菌しましょう」とアドバイスする。
| 春の大掃除のポイント |
|---|
| ・網戸の清掃に合わせ、窓ぶきやカーテンの洗濯も行うと効果的 ・網戸の裏側に新聞紙を貼って掃除機をかけると、ホコリを取りやすい ・クローゼットや靴箱では、衣類や靴のカビをチェック。一つでもカビが生えていると、梅雨時に広がるおそれも ・浴室では、あらかじめ皮脂汚れなどを落とし、乾燥した後でカビ取りを ・台所では食品類の賞味期限を確かめる。東日本大震災後、備蓄用に買ったものも要点検 (藤原さんの話などをもとに作成) |
(2012年4月25日 読売新聞)
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