脳梗塞の再発(2)注意してきたのになぜ
昨年12月、自宅で足がもつれて転んだ。風邪薬を医師に処方してもらい、帰宅した直後のことだった。
1週間後に大事なクリスマスディナーショーが控えていた。「ひどい風邪だなあ」と思ったが、無理をしてショーのリハーサル会場に向かった。ところがそこで再び、千鳥足の状態になり、ふらついた。
以前に脳梗塞の治療を受けた大学病院に入院。その晩、トイレに立とうとしたところ、ベッドから転げ落ちた。磁気共鳴画像装置(MRI)による検査で、脳の血管が詰まっているのがわかった。
「8年前に脳梗塞を患った後、食生活や運動方法についてずっと注意してきたのに、なぜ再発したのか」
やり切れない思いが募り、医師に疑問をぶつけた。
医師は、冬の寒さで血管が細くなって詰まりやすくなることを説明し、そのうえで、「どんなに注意しても起こり得ますよ。早くに見つかったのが不幸中の幸いでした」と慰めてくれた。
もっとも、治療の説明を受けて気が重くなった。右手と右足の運動機能に後遺症が残るというのだ。入院療養のため、クリスマスのディナーショーも中止せざるを得なくなった。
「あれだけリハビリを頑張って、ようやくからだが元に戻ってきたのに。またこの病気と闘うのか」
絶望感に押し潰されそうだった。
さいじょう・ひでき 歌手、56歳。
- <再発前、2008年のインタビュー 医療大全>
- ・[一病息災]西城秀樹さんの闘病(1)
- ・[一病息災]西城秀樹さんの闘病(2)
- ・[一病息災]西城秀樹さんの闘病(3)
- ・[一病息災]西城秀樹さんの闘病(4)
(2012年4月12日 読売新聞)
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