医療相談室

Question

食べ物がのどにつまる

 五十四歳の夫は、七年前から食べ物がのどを通りにくくなり、「食道アカラシア」と診断されました。体重が十キロも減ってしまいました。仕事のストレスも大きく、不眠にもなっています。(兵庫・50歳妻)

Answer

根本的治療、薬より手術

万代恭嗣(ばんだい・やすつぐ)社会保険中央総合病院(東京・新宿)副院長(消化器外科)

 「食道アカラシア」は、食道から胃に食べ物を送り出すぜん動運動が低下すると共に、胃の入り口部分が十分広がらず、食べ物が胃の方に通りにくくなったり、食道内に停滞したりする病気です。その結果、食道が大きく広がってしまいます。原因はよく分かっていません。

 診断はまず、エックス線造影で食道の広がり具合やバリウムを飲んだ際の停滞状態などを検査します。食道下端部分の圧力をカテーテル(細い管)検査で測り、物を飲み込んでも食道下部が緩んでこないかも調べます。

 食道が広がった形や程度によって、病状は三段階に分けられます。ご質問の方は発症してからの期間が長いので、かなり進んだ段階ではないでしょうか。

 薬は根本的治療にはなりませんが、一時的な症状の軽減には使う場合もあります。カルシウムきっ抗薬や亜硝酸製剤が使われますが、継続的に飲むのは勧められません。

 食道下端の圧が高い場合は、バルーン(風船)を入れて広げる方法も行われています。簡便で、再発しても繰り返し行える利点があります。ただ、すべての状態で使えるとは限りません。効果がないのに繰り返し行うと、食道に穴が開くなどの合併症を起こすこともあります。

 手術は最も確実で成績も良い治療法です。食道下端の筋層を切開し、通過障害の原因となっている食道の筋肉を緩めます。併せて胃から食道への逆流を防止する処置もします。現在は腹腔(ふっくう)鏡による手術が広まっており、腹部への傷は一センチほどのものが四、五か所で済みます。手術後の痛みも少なく、一週間程度で退院できます。

 この方はこれまでの経過から、手術が最も勧められると考えます。手術で症状がなくなっても、多かれ少なかれ胃から食道への逆流現象が起こるため、食道炎や食道がんの定期的な検査をする必要もあるでしょう。

2003年2月5日 読売新聞)

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