石井苗子の健康術
2010年12月17日
「うつ病の病原菌ってなんですか?」

(“数値で回復を見せてください”と言われました)
ある管理職の方から「うつ病の病原菌って何なんですか?」と聞かれました。「病原菌はこれだと断定できるものが情報に載ってない、脳内神経伝達物質の慢性的不足とか言われても、何を見て何を補うことで予防すればいいのか、数値で示してほしい」と。
確かにストレス一切がうつの原因では、漠然とした答えにしかなっていません。何かの数値を調整することでうつ病を予防できないものかとおっしゃる気持ちはよく解ります。
脳内神経伝達物質の中には数値で示せるものもありますが、どんな病気にも自覚症状に個人差があり、数値の上下に人が必ず反応するとは限らないのです。私はノルアドレナリン値が異常に高く、生活にストレスが多いから血圧をコントロールして休むべき時にしっかり休めと忠告されましたが、自覚症状はありません。
他にも舌炎が治まらず血液検査をした結果、極度の貧血と言われ、冗談で「どうりでフライパンを齧(かじ)りたくなった事があった」と笑ったら、「異食症」(極度の貧血によって土や金属を口に入れたくなる病気)を説明され、あわてて食生活の食改善と投与をしたことがあります。
上記の管理職の人から、「だから貧血治療のようにうつ病も自覚症状が出る前に数値を示すことで本人や周囲に回復の経路が納得できる方法はないのか、これだけ患者が増えてるのにワクチンは開発されないのか」などと質問され、私が勉強不足なのかもしれませんが、即答に困りました。糖尿病も自覚症状が少なく予防を怠りがちな病気です。インスリンやその他の治療薬も開発されつつありますが、うつ病の特効薬や予防薬、あるいは簡単な測定方法などの開発が遅れていることは否定できません。
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