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感染症

感染症

 風邪やインフルエンザなど呼吸器系の感染症が代表的。風邪の中でもRSウイルス感染症は乳幼児では重症化して肺炎を起こす恐れがあり、親は注意が必要だ。季節性インフルエンザは子どもや高齢者が重症化しやすい。中耳炎は、風邪をこじらせて鼻の奥で増えた細菌が、中耳で炎症を起こす病気。乳幼児は免疫的な弱さや耳と鼻の構造上の要因から、中耳炎になりやすい。感染性胃腸炎は原因となる病原体は様々だが、冬に急激に増えるのがノロウイルスやロタウイルスによるもの。症状は一過性だが、集団感染が起きた時の社会的な影響は非常に大きく、あなどれない。

 【症状】発熱、せき、鼻水、耳の痛み、腹痛、下痢など

 【診療科】内科、耳鼻咽喉科など

治療

インフルエンザ新薬… 点滴や吸入1回のものも

 インフルエンザの季節が近づいてきた。2009年春~10年初めに猛威を振るった新型インフルエンザは今のところややなりを潜め、今シーズンは「A香港型」が中心となりそうだ。抗インフルエンザウイルス薬も新たに2種類が加わり、患者の状態などによって使い分けができるようになった。(坂上博)


 インフルエンザは、せきやくしゃみによる飛沫によって、ウイルスがのどや気管支、肺に感染、増殖して発病する。38度以上の高熱、関節痛、筋肉痛、頭痛が主な症状だ。

 国立感染症研究所の全国約5000医療機関を対象にした調査によると、1医療機関あたりの新規患者数は0・35人(11月15日~21日)。流行開始の目安となる1人には達していないものの、5週連続で増加。地域的には北海道(2・08人)、宮崎県(1・02人)、山梨県(0・98人)で増えている。このまま推移すると、12月半ばころには流行が本格化しそうだ。

 ウイルスのタイプ別では新型は3割ほどで、7割をA香港型が占める(11月21日時点)。A香港型は、新型ウイルスや従来のAソ連型などと比べ、完治するのに日数がかかり、肺炎を併発するなど重症化しやすい。同研究所感染症情報センター主任研究官の安井良則さんは「A香港型は過去3シーズン流行しておらず、この型の免疫が弱まっている人が多いと思われ、流行しやすい状況にある」と話す。

 感染を広げないためには、くしゃみやせきをする時に口をハンカチでおさえる「せきエチケット」を心がけよう。感染が疑われたら、できるだけ早く内科や小児科を受診する。発症したら不要な外出は控え、休養に努めたい。

 抗インフルエンザウイルス薬は、感染した細胞から新たなウイルスが放出される際に必要なたんぱく質の働きを阻害し、ウイルスの増殖を防ぐ。A型(ソ連型、香港型)、B型、新型に効果がある。今年登場した2種類を含め計4種類になった。

 従来あるタミフル(経口薬)、リレンザ(吸入薬)は、それぞれ1日2回、5日間続けて使う。

 10年に発売された二つの薬は、基本的な作用は同じだが、使用方法が異なる。ラピアクタは点滴薬だ。重症者や小児で飲み薬や吸入薬を使うのが難しい場合でも、治療できる利点がある。イナビルは、リレンザと同じ吸入薬だが、治療は1回で済むのが特徴だ。

 4種類とも医師が処方する薬で、保険がきく。薬の効果は、ほぼ同じと見られる。タミフルは、異常行動の恐れから、10歳代の使用は「差し控える」とされている。

 けいゆう病院(横浜市西区)小児科の菅谷憲夫さんは「タミフルと異常行動の関係は明らかではないが、インフルエンザ患者は薬を飲まなくても、幻覚を見ておびえるなどの異常行動を起こすことがある。治療中の小児患者に対しては特に、家族が注意深く見守ってほしい」と話している。

2010年12月2日 読売新聞)

情報プラス

(1)ワクチン接種の注意点など

 「けいゆう病院」(横浜市西区みなとみらい3丁目7番3号)小児科医の菅谷憲夫さんに話を聞きました。



 「インフルエンザ対策としては、ワクチンによる予防が最も大切です。接種から効果が現れるまで通常3週間ほどかかります。65歳以上の高齢者や心臓病などの持病がある人などは、ぜひ、早めにワクチンを打って、本格的な流行シーズンに備えてほしい。ただし、体調の良い時に接種を受けるようにしてください。風邪気味の時は避けましょう。特に熱がある時には接種を受けることができません。また、卵アレルギーの人も受けられません。卵に限らず、アレルギー症状の強い人は医師に相談してください」


 一方、秋田県北秋田市の病院で入院患者8人が死亡するなど集団感染が今年11月に起きた。「入院患者にワクチン接種をしていたようだが、タミフルの予防投与は行ったのだろうか。入院患者は免疫状態が落ちているので急変しやすい。入院患者に感染者が出た場合、同室または同病棟内の患者に、タミフルの予防投与を行うべきだ。保険は効かないが、感染または重症化を防ぐことを目的として、通常、1日1カプセルの服用を7~10日間続ける」と指摘する。



(2)日常生活の注意点

 国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官の安井良則さんに聞きました。



 「インフルエンザの感染経路は主に、感染者のくしゃみやせきによる飛沫(ひまつ)感染です。外出先で、だれが感染者で、だれのせきを浴びないようにすればよいのか、を知るのは不可能です。だからこそ、最も大切なのは、他人にせきやくしゃみを浴びせないようにする『せきエチケット』です。せきやくしゃみをする時は、ハンカチやタオルで口を覆って下さい。せきなどを手で受けた時には、すぐに手を洗って下さい。手についたウイルスを、他人に移してしまう危険性がありますから」


 「感染経路の一部として、皮膚やハンカチなどに付着していたウイルスによって感染する『接触感染』もあるとされます。ですから、外出先から帰宅したら、うがい、手洗いは必ず行って下さい」

治療

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