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救急搬送方法の誤り認定…埼玉
地裁 骨折男性側へ賠償判決
救急搬送の際に右肩を骨折したのは救急隊員のミスだったとして、骨折した朝霞市の男性の妻(69)が、隊員が所属する朝霞地区一部事務組合に約2870万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、さいたま地裁であった。広沢諭裁判官は「誤った搬送方法を選択した注意義務違反があった」として、組合に約730万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は体のまひや失語症の障害があり、2006年1月、息苦しさを訴えて組合に救急車の出動を要請。隊員2人が男性を両脇からはさみ、男性の腕を自分の首に回し、足を抱えて搬送した際、右肩を骨折した。男性は07年2月、77歳で死亡した。
判決は「男性は障害から手足の動く範囲に制限があり、骨折などが生じる可能性を十分認識できた。より安全な方法で搬送し、危険を回避することが可能だった」と隊員らの過失を認定し、「明らかに不適切とは言えない」とする組合側の主張を退けた。
原告代理人によると、救急搬送時の隊員の義務違反を認めた判例はないという。判決後、記者会見した妻は「高齢化社会ではこうした事故が起こりうる。夫の死が無駄にならないよう、関係当局はしっかり対策を取ってほしい」と訴えた。
組合管理者の松本武洋・和光市長は「判決を精査したうえで対応を慎重に検討したい」とコメントした。
(2010年3月10日 読売新聞)
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