医療情報部発

日夜、病気や患者、病院、医師にかかわる情報と格闘し続ける医療情報部記者が、連載記事の反響や紙面に書ききれなかった思いなどをつづっていきます。

2009年11月20日

調剤薬局、プライバシーが守れない! 新着

 木曜夕刊医療面の読者投稿コーナー「わたしの医見」を担当しています。紙面上の面積は小さいのですが、大変よく読まれているようで、他の一般記事よりもはるかに多くの反響がある投稿もあります。

 調剤薬局の対応をめぐって一時、多くの方から投稿が続きました。病院での診療が終わったのに、また薬局で病気のことを聞かれるのがいやだという声や、狭い薬局内での服薬指導はプライバシーを保てない、などの声が多くありました。薬局側は責任を持って服薬指導をしているつもりでも、患者側はうっとうしく感じてしまう場合もあるようです。良い解決策はあるのでしょうか。

 先月、脊柱管狭さく症の手術を受けて成功した方の投稿を掲載したところ、その病院を知りたいという問い合わせが多数ありました。手術を受けたくても、神経を傷つける恐れもあり、医師が手術に慎重なケースが多いようです。

 ヨミドクター内にある「病院の実力」(有料)の「腰痛」編では、各病院の脊柱管狭さく症の手術件数を紹介していますので、病院選びの一つの目安になると思います。

 現在、ヨミドクター内には「私の医見」への投稿窓口がありません。今、開設に向けて準備を進めています。 

 
 

 

藤田勝  2008年9月から医療情報部。感染症や皮膚の病気、歯科など中心に取材している。科学部時代にはチベットなど辺境やアホウドリの取材を経験

2009年11月19日

新型インフルエンザ ピーク超えか 新着

 東京都をはじめ、大都市圏では新型インフルエンザの流行がピークを超えつつあるようです。休校や学級閉鎖の数も横ばいになってきました。季節性インフルエンザのピークは例年2月ごろですから、ずいぶんと早い時期にひとやま来てしまいました。さて、今後、流行はどんなパターンになるのでしょうか。

 取材に行くことが多い国立感染症研究所の専門家に聞いても「まったく分からない」というのが本当のところのようです。けれど、これからますます寒くなるのですから、「これで終わるとも考えづらい」ということです。

 確かに、夏に大きな流行があった沖縄県は、また患者が増えています。米国や英国も春から夏にかけて流行したのに、再び流行中です。季節性インフルエンザのように、大きなピークが1回来たら終わりという単純なパターンは期待できそうもありません。ただ、新型インフルエンザの患者の大半が子どもです。学校での流行がピークを超えれば、もっとも感染しやすい集団の一定割合がウイルスにさらされて免疫ができたということですから、今後への大きな安心材料になるのではないかと思います。基礎疾患がない子どもへのワクチン接種も予定よりも前倒しされ、2月までには大半の子どもへの接種が終わります。

 こうしたことからすると、現在の流行規模を上回るような流行が、来年になって再びやって来るとは考えにくいのですが、何といっても相手は新型のウイルス。人智が及ぶものではないので、とても自信を持って断言できません。

 
 

 

藤田勝  2008年9月から医療情報部。感染症や皮膚の病気、歯科など中心に取材している。科学部時代にはチベットなど辺境やアホウドリの取材を経験

2009年11月18日

やっかいな中耳炎 新着

 長い間、中耳炎は、プールなどで耳に水がつまって、かかるものと信じていた。医療ルネサンスで取材させていただいた耳鼻科医に「そんなことはないよ」と、あっさりと否定されました。中学3年生の夏、水泳で耳から水が抜けずに中耳炎になったと思い、長く耳鼻科に通っていたのですが、原因は何だったのでしょう。

 今回の取材で分かったのは、中耳炎は鼻からくるものだということです。鼓膜の内側の中耳は鼻とつながっているので、風邪で鼻水が増えると、そこに含まれているウイルスや細菌が侵入して、炎症を起こすことがあるのです。ですから耳の外から水が入っても、鼓膜の壁がある限り、鼓膜の内部の中耳には影響ません。私の場合も、夏風邪だったのか、汚れたプールの水を鼻から吸ってしまったか、そんなところかもしれません。

 それにしても、乳幼児の中耳炎はなかなか、やっかいなようです。

 中耳が鼻とつながっているということは、口ともつながっているということです。

 添い寝で授乳するお母さんも多いらしいですが、これをやると赤ちゃんの鼻の奥に母乳が入って炎症を起こし、中耳炎を悪化させるそうです。

 子育て中の同僚記者は今まさに、子どもの中耳炎で苦労しています。話を聞くと、目やにも多いとのことです。考えてみれば、目と鼻も内部でつながっています。

 鼻がつまると鼻呼吸ができず、口呼吸になり、病原体が入りやすくなります。中耳炎がテーマでしたが、耳以上に鼻の大事さを再認識させられた取材でした。

 
 

 

藤田勝  2008年9月から医療情報部。感染症や皮膚の病気、歯科など中心に取材している。科学部時代にはチベットなど辺境やアホウドリの取材を経験

2009年11月17日

肺炎球菌ワクチン 再接種できますよ! 新着

 日本人の死因の4位は肺炎。予防には、肺炎球菌ワクチンが有効ですが、これまで日本では一生に1回しか接種できませんでした。このため、「私はまだ元気だから」と接種を先延ばしした人もたくさんいました。

 先月、再接種が認められるようになりました。ワクチンの効果が5年程度なので、5年以上たてば接種可能なので、よけいな心配をする必要がなくなったのです。

 でも、まだ医療現場にはこの情報が十分浸透していないようです。5年前に接種した千葉県の男性が10月末に再接種の相談をしたところ、「接種は1回だけ」と断られたそうです。他にも同様なファクスが届きました。医療関係者ならちゃんと情報収集をしておいて欲しいものですね。

 肺炎球菌ワクチンは今年、新型インフルエンザの発生で接種希望が殺到したため、9月~10月にかけて一度、なくなってしまったようです。横浜市の方から医療情報部に「ワクチンがある病院を教えて欲しい」との問い合わせがありました。販売元の万有製薬に問い合わせてみたのですが、まだ品切れ状態の病院もあり、個々の医療機関に尋ねていただくしかない、とのことでした。

 書き込みありがとうございます。ご指摘の通り、強毒性(高病原性)とか弱毒性(低病原性)は、ニワトリに対する病原性を表現した言葉です。

 今回の新型ウイルスの場合、全身感染を起こすH5N1ウイルスとは違うという意味で、対比的に弱毒性という言葉を使いました。専門の先生でも、わかりやすいので、この言葉を使う方もいます。厳密に言えば、ご指摘はごもっともですので、表現には一層注意していきたいと思います。

 
 

 

藤田勝  2008年9月から医療情報部。感染症や皮膚の病気、歯科など中心に取材している。科学部時代にはチベットなど辺境やアホウドリの取材を経験

2009年11月16日

新型インフルエンザ、怖がり方が難しい 新着

 
ワクチン意見交換会

 「医療ルネサンス」で17日まで掲載される「冬の感染症」を担当しています。連載は、インフルエンザ以外がテーマでしたが、感染症の今年最大のトピックは、新型インフルエンザ。数年前から「新型」と言えば、強毒性の鳥インフルエンザが発生し、感染が広がれば、日本でも最大64万人の死亡者が想定されていました。その中で、取材をしてきたので、春に新型インフルエンザが発生した時は、「ついに来たか」と、武者震いのようなものを覚えました。

 ところが、現実は、弱毒性の豚由来のインフルエンザウイルスが新型になったことで、WHO(世界保健機関)や各国が想定していなかった事態になっています。

 子どもの間では大流行し、休校や学級閉鎖が続いていますが、大人社会は至って平穏です。集会の自粛もほとんどなく、プロ野球の日本シリーズも盛り上がりました。先日、ある小学校の先生も「子どもたちに毎日接触しているのに、教員は不思議なほど感染しにくい」と話していました。

 死亡者数も出ていますが、数字の受け止め方が難しいのです。インフルエンザの流行は国立感染症研究所などが日ごろから監視していますが、死亡者や重症者は把握していません。というより、不可能だからです。高齢者や持病がある人が亡くなると、重い持病のせいか、インフルエンザのせいか、はっきりと判断するのが難しくなります。結局、日本人の総死亡者数がインフルエンザ流行期にどれだけ増えたかを調べて、影響を推し量るしかなく、それは大体毎年1万人前後と言われています。

 今年の新型インフルエンザの死亡者も同様にして推測することになります。ひとつの命が失われるのは重たいことですが、死亡者が50人を超えたからといって、むやみに怖がる理由もないのです。

 とはいえ、夏場の流行や肺炎の多さなど、季節性インフルエンザと違うことは確かですし、今後、どんな流行パターンになるのかも分かりません。鳥インフルエンザのイメージが消えない「新型インフルエンザ」という言葉の響きと、今回の新型インフルエンザの実態とのずれの間で、どう怖がるべきなのか、報道する側も頭を悩ませ続けることになりそうです。

 
 

 

藤田勝  2008年9月から医療情報部。感染症や皮膚の病気、歯科など中心に取材している。科学部時代にはチベットなど辺境やアホウドリの取材を経験

2009年11月13日

アラフォーと更年期

 突然ですが、メノポーズという言葉をご存じでしょうか?

 英語で閉経、更年期という意味です。

 先日、NPO「女性の健康とメノポーズを考える会」の事務所を取材で訪ねました。

 会は、「メノポーズを考える会」という名称で50歳前後の更年期女性を対象にした電話相談や、実態調査をしてきましたが、先月名前を変更しました。

 これからは、更年期まっただなかの女性だけでなく、その周辺、具体的には30代後半の「プレ更年期」から60代半ばの「ポスト更年期」まで幅広く支援していくそうです。

 「実はこれまでの相談でも、心身の変化に悩むプレ更年期の方からの電話が寄せられました」と理事長の三羽良枝さんはおっしゃいます。

 女性の卵巣のはたらきは30代後半から落ちていくことを聞きました。卵巣からの女性ホルモンの分泌がガクッと落ちる更年期ほどではないようですが、心身のあちこちに不調は出やすくなるようです。

 私もアラフォーに足を踏み入れた一人。確かに、疲れやすくなったような、目が乾いてかすむような・・・・・。

 そんなことに気づくたびに、少し弱気になってしまう今日この頃ですが、アラフォーは更年期の準備期間ですよね。

 幸い、周りには素敵な更年期を過ごしている先輩が沢山いますし、日々の取材でも沢山のヒントをもらっています。

 皆さんのお役にも立てるよう、これからも女性が健康に過ごすために知っておきたい情報を発掘してお伝えしていきますね。

 さて、とりとめない内容が続いた私のブログですが、おつきあいありがとうございました。

 来週は、隣に座っている藤田記者が担当します。

 感染症といえば藤田記者です。新型インフルエンザや冬の感染症についてどんな話がとびだすか、楽しみです。

 ではまたお目にかかりましょう!

 
 

 

中島久美子 2003年から医療情報部。乳がんや更年期など女性医療を中心に取材してきた。1歳児の育児に奮戦中。鉄道ファン。

2009年11月12日

不妊治療のストレス

 
子宮内膜症による不妊を改善するために行われる腹腔鏡手術(東京・赤坂の山王病院で)

 「昨年、私も腹腔鏡の手術をしたのでペンをとりました」

 11月5日付けの医療ルネサンス・子宮内膜症の記事「不妊には腹腔鏡手術」を読まれた27歳の主婦からそんな書き出しのお手紙が届きました。

 主婦は、今春、一度妊娠しましたが流産、今は月数回、不妊治療のため通院しているそうです。子宮内膜症による不妊を改善するための腹腔鏡手術からもうすぐ1年。子宮内膜症の再発が心配だということでした。

 「先日、主人の弟夫婦に二人目の子供がうまれました。周りの幸せそうな親子連れをみるとうらやましく涙が出てきます」

 私の場合、ちょっと事情は違いますが、かつて流産を繰返したとき、親子連れをみると、同じように涙が出てしまいました。だから、ファミリーレストランとか公園とか親子連れが集まる場所は、極力避けていました。エレベーターで一緒になると、ずっと下を向いていました。

 仕事で、NICU(新生児の集中治療室)に入ったり、妊婦さんに話を聞いたりした時も涙があふれ、中座したこともありました。

 そんな自分のことを「何て心が狭いのだろう」とか「弱くて情けない」と責めもしました。つらいですよね。

 「不妊治療は心身ともに大変なストレスがかかります。病院ではあまりメンタルケアを行ってくれません。誰にも相談できません。孫の顔を心待ちにしている両親には申し訳ない気持ちでいっぱいです。今はつらいですが、私にできることは病院に行って治療することだけです」

 最後まで一糸乱れぬ美しい文字で綴られていました。こんなにも思いつめていることを周囲は気づいているでしょうか?とても心配です。

 最近では自治体が不妊治療対策事業として電話やメール、対面での相談を行うことも増えているようです。

 誰かに話を聞いてもらうだけで、「そのままのあなたで良い」と受け入れてもらうだけで、少しは心がラクになると思うのです。

 連載のたびに、読者の方から様々な反響が寄せられます。すべてをご紹介することはできませんが、このお手紙に綴られた気持ちは、是非多くの人に知ってもらいたいな、と思ってブログで紹介しました。

 
 

 

中島久美子 2003年から医療情報部。乳がんや更年期など女性医療を中心に取材してきた。1歳児の育児に奮戦中。鉄道ファン。

2009年11月10日

がん検診受けていますか?

 「婦人科って行きづらい?」

 そんな私の問いかけに、コメントを寄せて下さった皆さん、ありがとうございました!

 「介護疲れの嫁」さん、福山君って、福山雅治さんのことでしょうか??これまで患者としても記者としても、そんなイケメン医師に会ったことがありません(お世話になった先生方、気を悪くしたらすみません)是非、お目にかかってみたいです。

 「Kana」さん、男性でも女性でも、医師として、適切に診断してくれることが大切。そう思っても、恥ずかしいという気持ちはありますよね。そんな患者の気持ちを理解して、しっかりコミュニケーションをとってくれる医師やスタッフが増えることを期待したいですね。

 さて、婦人科では、がん検診も大切です。

 でも、受診率はお寒い状況です。

 たとえば、今、若い世代に増えている子宮頸がん。厚生労働省は、自治体の検診として20歳以上の女性を対象に2年に1度の検診を推奨していますが、受診率は、2割程度と言われています。欧米の先進国は、軒並み7割を超えているのに・・・・

 周囲に聞くと、「仕事を休んでまで行くことはできない。夜間や土日の検診があれば行けるんだけど」「自治体でやっているのかもしれないけれど、どこで聞いたらいいの?」という声が出てきました。

 年内にも、子宮頸がんを予防できるワクチンが発売されます。といっても、ワクチンですべての子宮頸がんを予防できるわけではなく、引き続き定期的な検診も重要になるようです。

 ワクチン販売を前に、子宮頸がんの検診や予防を啓発するセミナーも、各地で予定されているようです。検診ってどんな事をするのか、どんながんでも発見できるのか、もしがんが見つかったらどんな治療をするのか・・・・興味のある方は是非参加してみて下さい!

 
 

 

中島久美子 2003年から医療情報部。乳がんや更年期など女性医療を中心に取材してきた。1歳児の育児に奮戦中。鉄道ファン。

2009年11月9日

婦人科って行きづらい?

 先週3日から医療ルネサンスでスタートした「子宮内膜症」を担当する中島です。

 明日10日の最終回(5回目)は、子宮内膜症の治療全般や付き合い方について専門医によるQA特集です。サイトでは、拡大版をお届けします。

 ところで、婦人科って、かかるのに抵抗ありませんか。

 私の場合、婦人科に初めて足を踏み入れたのは、20代半ばのことでした。健康診断で貧血を指摘され、総合病院を受診しました。

 内科で、「生理の時の出血量が多いですか」と聞かれて、「人と比べたことないし、よくわかりません」と答えたら、「じゃあ、念のためこれから産婦人科に行って下さいね~連絡しておきますから大丈夫ですよ」と言われ、そのままハシゴしたというわけです。それが、婦人科デビューでした。

 医師の問診が終わると、看護師さんに、内診台のある部屋に案内され、「準備ができたら声をかけてくださいね」とカーテンを閉められて、一人きりにされました。「へ?準備って何??」と、戸惑ったことを思い出します。

 さらに、診察後、待合室で男性の知人とバッタリ。「いやー、オメデタですか!よかったですね」と言われ、さらに戸惑いました。

 隣には、お腹の大きい奥さんらしき女性。妊婦健診の付き添いだったんでしょう。

 私の体形が原因か、「いや~、え~」とかしどろもどろになって、うつむいて立ち去りました。

 そんな苦い記憶がありますが、今では、何か気になることがあると婦人科を受診しています。

 

 「勇気を振り絞り受診しました」。子宮内膜症の連載には、そんな声を寄せられました。

 月経痛や月経不順があっても、婦人科の受診をためらう女性は少なくないと思われます。

 私の周りでも、「妊娠もしていないのに産婦人科に行くのは恥ずかしい」「どんな診察をするかわからなくて不安」といった声がよく聞きます。

 最近は、「気軽に婦人科にきて欲しい」と、施設の見学や相談ができる「オープンクリニック」を行う婦人科もあるようです。

 「Let‘s婦人科」というキャンペーンもその一つ。全国の婦人科クリニック(http://www.oc-for-me.com/lets/)による企画で、趣旨に賛同する「パートナードクター」が検索できます。婦人科受診の流れや、受診の際のアドバイスもあるので、参考になりますよ。

 皆さんの婦人科初体験はいかがですか?受診しやすい婦人科にするためにはどんな工夫が必要でしょうか?ぜひ、ご意見をお願いします!

 
 

 

中島久美子 2003年から医療情報部。乳がんや更年期など女性医療を中心に取材してきた。1歳児の育児に奮戦中。鉄道ファン。

2009年11月7日

正しく見ること

 「幽霊の正体見たり枯れ尾花」

 「枯れ尾花」は、枯れたススキの穂。薄気味悪いものも、正体を知ってしまえばたいして怖くない、という意味のことわざだ。

 このブログで書いた私の内視鏡検査のてんまつは、まさにそうだろう。今でもげっぷはよく出るが、不安はウソのように消えた。

 実は6年前にも、血の混じった大便が数日間出たため、「大腸がんか?」という不安に襲われた。大腸内視鏡検査の結果、がんは見つからず、出血の原因は「ストレスによる潰瘍(かいよう)」とのこと。この時も、結果を聞いて気分がすっきり晴れた。

 しかし、私はまだ40歳代。高齢になればなるほど、がんが見つかる可能性は高くなる。日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる時代だ。がんが見つかった場合、幽霊の正体は「枯れ尾花」どころではなく、実体のある「怪物」になる。

 それでも、正体を見ないことには始まらない。どのような怪物なのかが分かって、初めて戦えるからだ。たとえ倒せない怪物(治せないがん)であっても、怪物の特徴を知らなければ、最期の時まで適切な医療を受けながら生活することはできない。

 話が少しそれるが、女優の秋吉久美子さんが、ブログ「キレイの近況」で、宗教に興味があり、朗読劇で仏陀の役をやる、と書いている(読んでいない方はご一読を)。私も仏陀や仏教の教えが好きで、そのたぐいの本をたまに読む。

 仏陀は、苦をなくす八つの方法として「八正道(はっしょうどう)」を説いた。この中で最初に挙げているのが、「正見(しょうけん)」。大雑把に言うと、<物事のありのままを正しく見る>という意味だ。

 病気に限らず、仕事や日常生活のすべてにおいて「正見」ができたら素晴らしい。

 しかし、現実の私は、というと…不安、怒り、先入観、疑心暗鬼、うぬぼれ、ねたみ、自己嫌悪…。「煩悩」や「妄想」というフィルターを通して物事を見ているではありませんか!!

 これでは、物事の本質が全然つかめないっ!!

 枯れ尾花は枯れ尾花のまま、怪物は怪物のまま。物事をありのままに見て、的確に対処する――。そんな人間になるべく、来年が年男のオジサンは、これからも修行に励みます!!

 最後に、私のつたないブログを読んでくださったみなさま、どうもありがとうございました。

 コメントを寄せてくださった方々、レスが遅くなってごめんなさい。ブログは初めての経験で、やり方がよく分からなくて…(^_^;) 

 
名前は「こまめ」。オスです。ちょっと凶暴な性格です。

 「犬好きの通りすがり」さん。ご要望におこたえして、もう1匹の愛犬の写真をアップしました。

 では、またお会いしましょう!

 
 

 

山口博弥(やまぐち・ひろや) 1997年から医療情報部。胃がん、小児医療制度、高齢者の健康、心のケアなどを取材してきた。自称・武道家。

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1997年発足、記者15人で日々取材中
長期連載「医療ルネサンス」の反響などについて、医療情報部員が交替で執筆します。
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